認知症について学びました。 (第5回香嵐渓シンポジウム)
2014年10月18日(土)、足助病院南棟の講義室にて第5回香嵐渓シンポジウムが開催されました。
認知症高齢者研究所代表理事の羽田野先生。
横浜市から足助まで足を運んで下さいました。
認知症ケアはその人らしさの確認をすること=その人らしさの情報を収集することが大切であると説かれました。
いつもと違う=気づき
できないことを手伝う=ケア
など、シンプルですが印象的なキーワードを用いられ、医療従事者以外の一般人も腑に落ちる大変わかりやすいお話でした。
相互作用があることを自覚せよ、相手とかみ合わない現象が起きたら関心を払うと同時に、相手に影響を与えている自分の感情や言動に注意を払うべき、ともおっしゃいました。
苛立ち、怒りを感じてしまったら、とにかくまず水を一杯飲みなさい、とも。
幼少期に親から暴力をふるわれた経験を持つ子供が大人になり、認知症となった親をケアをする際にうまくケアができないときには、親に暴力をふるう傾向がある、という話は大変驚くものでした。
シンポジストの古橋義人氏。
認知症ケアにおける山間僻地での問題点などについて、実情をお話してくださいました。
より個別的な対応をしよう、情報を共有しよう、地域力を活用しよう、といった提言がなされました。
(認知症の方同士の会話のエピソードが語られると、会場はほんわかした雰囲気になりました。)
西山日登美氏。
みなさんは、はつらつクラブ事業、いきいき健康チェック表、かえるメールとよた、のこと、ご存知ですか?
発信力を強くしていきます、とおっしゃってくださいました。
松村健一氏。
地域包括支援センターの活動を紹介してくださいました。
認知症アンケートは、足助、旭、稲武、下山、高岡、設楽、東栄、豊根、作手の住民のみなさま及び足助病院職員のみなさまを対象に行われたもので、認知症に関する知識は多くの方がほぼ正確に持っていらっしゃることや、認知症になったら告知をしてほしい・地域に知ってほしいという意見を持つ方が半数以上いらっしゃること、認知症を地域で看ることに賛成だという方が6割を占めることなどの集計・解析結果が早川富博氏より示されました。
また早川氏からは「今日のシンポジウムは地域支援の在り方を考えて実行するためのキックオフミーティングとしたいです。」という呼びかけがなされました。
シンポジウムでは、会場からの質問や意見にシンポジストが事例を出してわかりやすく答えて下さいました。
"地域で支援する"、とはいったいどういうことなのか、今後の動きに注目です。
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